写真棚

フィルムカメラで撮ったものだけ詰め込んでます。

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 カメラにフィルムを入れてない状態の時は目に見えるものすべて自分の手には入らないと思ってしまってとても焦る。撮りたいものが撮れないときの焦り、そしてそれはもう二度とめぐってこない機会なのだという喪失感。軽い絶望。

多分この気持ちを100倍強くしたのが、死ぬ前の気持ちなのではないかなあと思う。

 

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写真屋の現像液のにおいを私はいつでも鼻の奥で再生することができるのだけど、このにおいは私が若い頃働いていたチェーン店のものではなくどうやら実家の向かいにあった個人経営の店のものだということにこのあいだ気づいた。父親のお使いでフィルムを預けに行ったり仕上がったプリントを取りに行ったときに嗅いだにおいだったのだ。こどもの私が店に行くといつもメモ帳やら小さい水性ペンやらのおまけをくれるから毎回楽しみにしていたことも思い出した。

さてこの写真から餃子のにおいはするだろうか。現像液のにおいがしてしまったらごめんなさいね。